中学校の年代でも指導をおこなうことが多いチクチク言葉。
今回は、チクチク言葉について考えさせ、減らしていくための、さまざまな中学校での取り組みをまとめました。
あなたの中学校でも、「しね」「消えろ」「キモイ」といった言葉について、指導が必要な場面は多いのではないでしょうか?
思春期の年代の子供達にとって繊細な内容をどのようにして指導すればよいかは、難しい問題ですよね。
各中学校の取り組みを参考にしながら、あなたの学校に合わせてチクチク言葉の指導をおこなっていきましょう。
チクチク言葉とふわふわ言葉に関する四日市市立笹川中学校の取り組み
普段の会話の中に、チクチク言葉とふわふわ言葉がどのくらい含まれているかグループで話し合うを授業でおこなっています。
- 一人ひとりが言われて嬉しくなった言葉、言われて嫌だった言葉を付箋に書き出す
- グループで一人ひとり順番に簡単な説明をしながら付箋を貼りだしていく
- グループで出た考えを、グループ分けしていく
- クラス全体に向けて、自分達のグループではどのような意見が出たか発表する
ソーシャル・スキル・トレーニング(SST)の一環として、チクチク言葉について取り組んでいるそうです。
SSTとは、良い人間関係をつくるために必要な力や技術を身に着けていくための学習のことを言います。
チクチク言葉とふわふわ言葉に関する佐賀県内の中学校の取り組み
具体的な中学校名は公開されていないものの、佐賀県教育センターでは、アンケート使った実践を研究対象として公開しています。
1:アンケート調査を実施
まず、「友達から言われてうれしい言葉、嫌な言葉は何か」について、子供達に以下の質問のアンケートが実施されました。
- 自分はチクチク言葉とふわふわ言葉のどちらを多く使っているか
- このクラスはチクチク言葉とふわふわ言葉のどちらを多く使っているか
- チクチク言葉とふわふわ言葉のどちらを増やしていきたいか
2:アンケート結果を予想しながら発表
次に、アンケート結果を予想しながら、以下ような質問を投げかけ、発表し合うという授業が行われました。
- どちらのほうが多かったと思う?
- なんで相手のことを考えなきゃいけないんだろう?
- これからどうしていけばいい?
授業では、どの場面においても「一人ひとりがどう考えているか」を大切にしながら話し合いを進める様子がうかがえたそうです。
チクチク言葉とふわふわ言葉に関する城南中学校の取り組み
城南中学校では生徒会活動でチクチク言葉とふわふわ言葉について取り組みがおこなわれていました。
「生徒会だより」の中でチクチク言葉とふわふわ言葉について紹介しています。
自分たちがチクチク言葉を減らし、ふわふわ言葉を増やしていくことで、学校だけでなく「町全体を優しくすることができる」とも書かれていました。
自分の周りだけでなく、「周りにも良い影響を与える」という視点が素晴らしいですね。
まとめ
- 普段の会話の中に、チクチク言葉とふわふわ言葉がどのくらい含まれているか話し合う
- 「友達から言われてうれしい言葉、嫌な言葉は何か」についてアンケートを実施
- 「一人ひとりがどう考えているか」を大切にしながら話し合いを進める
- 生徒会だよりの中でチクチク言葉とふわふわ言葉について紹介
中学校におけるチクチク言葉とふわふわ言葉についての取り組みでは「自分たちはどのようにとらえているか」をとても大事にしていることがわかりました。
中学校では、チクチク言葉とふわふわ言葉について実践している事例が極端にすくなかったのも特徴です。
小学校のうちからしっかりと指導していくことが大事だということでしょう。
しかし、実践事例が存在するということは「必要性がある」ということです。
どの年代(大人)でもチクチク言葉を減らし、ふわふわ言葉を増やしていくことが重要なのですね。