あなたは、このように感じたことはありませんか?
チクチク言葉を禁止にしてるけど、全然おさまらない。 チクチク言葉は減ったのに、状況が変わった気がしない。 チクチク言葉を禁止にするだけでいいの?
チクチク言葉をただ単に禁止にするだけでは、根本的な解決にはなりません。
今回は、チクチク言葉を禁止にするだけではいけない理由とその解決法をお教えします。
教員歴10年。クラスやクラブ、授業などさまざまな場面で子供達が抱える悩みやトラブルに日々対応し、解決してきた経験から、現場で大切にしたい考え方をお伝えします。
この記事を読めば、子供達と関わるときに大切な考え方を知ることができ、チクチク言葉のない楽しい生活を送れるようになるでしょう。
チクチク言葉を子供に禁止するのが危険な理由
チクチク言葉をただ単に禁止にするだけだと、様々な問題につながることがあります。
チクチク言葉を禁止するのが危険な理由は、以下の通りです。
大人の見えないところで使われる
一番避けたいのが「大人の見えないところで使われる」ことです。
大人の前でチクチク言葉を使い注意を受けると、大人のいないところでチクチク言葉を使うようになってしまうかもしれません。
チクチク言葉に限らず、「大人がいなければやってしまう」という状況は絶対に避けましょう。
一方的に注意することを避け、「なぜそのようになってしまったのか」「ほかに手段はなかったのか」などを聞きながら、子供達自身に考えさせるように促すことが重要です。
その言葉さえ使わなければいいと思われる
「その言葉はダメだよ」と伝えることで、「その言葉さえ使わなければいいんだ」という思考につながってしまうことがあります。
その言葉だからダメなのではなく、相手の事を「傷付けたり」「不快にさせたりすること」がダメなのは言うまでもありません。
チクチク言葉を発することによって、周囲がどう感じるかを考えるように促すことが大切です。
新たな言葉が生まれる
チクチク言葉を禁止にすることで、新たな言葉を生み出すことにつながってしまうかもしれません。
掲示されているチクチク言葉の中にはない言葉で、相手を傷つけたり不快にさせてしまうことに。
チクチク言葉がなぜダメなのかという根本がわからないままだと、次から次へとチクチク言葉が増えていってしまうかもしれません。
禁止されると余計に使ってしまう
なにごとも、禁止されると余計にやりたくなるのが人間の性というものです。
チクチク言葉も同じ。禁止と言われれば言われるほど、その言葉を使いたくなってしまいます。
こまめな声掛けは重要ですが、過度に禁止を伝えると余計にチクチク言葉を増やしてしまうことになるかもしれません。
ときには、ひと呼吸おいて冷静に伝え方を考えることも必要でしょう。
子供に教えたい!チクチク言葉が相手を傷付ける言葉にならない例
チクチク言葉も状況によっては、必ずしも相手を傷付けることにはつながらないでしょう。
「周囲を傷つける発言をとめるため」「友だちの暴力をとめるため」など、誰かを守ることが目的の場合、チクチク言葉も相手を傷つける言葉にはならないと考えられます。
「うるさい」「ふざけるな」「なにやってんだ」などの言葉が聞こえた時には、状況をよく確認し、なぜそのような発言にいたったのかを考えていきましょう。
もちろん、チクチク言葉はどのような状況であっても使用しないことが望ましいのは言うまでもありません。
子供達の気持ちを受け止めたうえで、「別の言い方がなかったか」などを子供と一緒に考えていきましょう。
チクチク言葉を子供に教えるときに大事なこと
「子供達自身で考えること」がチクチク言葉を子供達に教えるときにもっとも大事なことです。
子供達自身が自分の頭で「なんでいけないんだろう」「相手はどんな気持ちだろう」「自分が言われたらどう感じるかな?」と考え、判断し、行動していくことが何よりも重要です。
子供達に考えさせるきっかけとして、「禁止であること」を伝えたり、「なぜ?どうして?」と質問したりしながら、その時々の状況に合わせて指導の仕方を変えていきます。
それを繰り返すことによって、子供達との信頼関係を築き、子供達自身でチクチク言葉をなくせるようにしていきましょう。
そんな環境を、子供達と一緒につくれたら、みんなが毎日楽しい学校生活を送ることができるのではないでしょうか。
まとめ
- チクチク言葉をただ単に禁止にするだけだと「その言葉さえ使わなければいいと思われてしまう」「新たな言葉が生まれる」「大人の見えないところで使われる」「禁止されると余計に使ってしまう」ことにつながりかねない
- 誰かを守ることが目的の場合、チクチク言葉も相手を傷つける言葉にはならない
- 「子供達自身で考えること」がチクチク言葉を子供達に教えるときにもっとも大事
今回は、チクチク言葉を教えるときに大事なことについて考えてきました。
大人が一方的に決めつけるのではなく、子供達と一緒に考え作っていく。
そんな環境を整え、みんなが楽しい学校生活を送れるように努めていきましょう。