NHKでは道徳を学べる子供向けの番組がたくさんありますが、その中にはチクチク言葉とふわふわ言葉を学べる番組もあります。
今回ご紹介する「スマイル!」や「ざわざわ森のがんこちゃん」の番組は、私も子供が小さい頃に一緒に見ていました。
当時はそれを見て子供がどんなことが学べるか、どんなことを感じ取っているのかまでは考えていなくて、なんとなく教育にいいかな?くらいの感覚でした。
しかし番組のねらいや留意点を意識しながらあらためてじっくり見てみると、子供の心の成長に合わせてよく考えて作られた内容だとわかります。
この記事では、そんなNHKの番組「スマイル!」と「ざわざわ森のがんこちゃん」から、とくにチクチク言葉とふわふわ言葉を学べるお話を厳選してご紹介します。
ふわふわ言葉とチクチク言葉をNHKで学ぼう!スマイル!がおすすめ
引用:NHK for School
NHKの「スマイル!」は特別支援教育・学級活動のために作られた10分間の教育番組です。
小学生低学年を主な対象としていて、人間関係のトラブルを抱えやすい特性を持つ子供にも理解しやすい動画になっています。
「スマイル!」の中でも「うれしい言葉の魔法」というお話が、ふわふわ言葉とちくちく言葉を学ぶのにぴったりな内容です!
さっそく見ていきましょう♪
うれしい言葉の魔法
この動画は8つのsceneに分けることができます。
話の内容を簡単にご説明します。
小学生の男女ペアと大人の男女ペアが欲しいものをかけてサッカーのPK対決をすることになりました。
欲しいものを持っているシーサーは「応援する人の声の掛け方が重要かも」と教えてくれますが…。
最初に蹴るのは小学生の男の子です。ペアの女の子に「失敗したらすごく不利だから気を付けて」とプレッシャーを掛けられます。
緊張した男の子は失敗してしまい、「だから言ったのに!だめだよ!」と強く叱る女の子。
続いて大人ペアの男性が蹴る番です。
「一回でも失敗したら許さない」とこちらもペアの女性にプレッシャーを掛けられ、緊張して失敗してしまいます。
見かねたサポート役のキャラクターが勝負を中断し、一度話し合うことになりました。
そこで、ボールを蹴る人が力を発揮できるよう、なんて声を掛けたらいいか考えます。
安心させる言葉や喜ばせる言葉、褒める言葉や感謝の言葉は言われたらうれしい言葉であると気付き、それぞれが声を掛けました。
対決を再開すると、応援する声の掛け方も変わり「大丈夫!きっと成功する」「きっと上手くできるよ!」などと前向きに。
そして成功したときには「やったね!」「ありがとう」、失敗しても「がんばったよ」「惜しかったね」など温かくうれしい言葉がいっぱいになりました。
まとめとして「自分が言われてうれしい言葉を相手にも言ってみよう」と今日の学びを確認します。
最後にショートアニメで「相手の言うことを聞く前に決めつけず、状況をよく確認することが大切」という内容が学べます。
プレッシャーを掛ける言葉が相手を落ち込ませてしまったり、悲しい気持ちにさせてしまったりすること。
反対に安心させる言葉や励ます言葉によって本来の力が発揮できて、お互いうれしくなり気持ちよく過ごせること。
動画で見ることで、チクチク言葉とふわふわ言葉が与える影響をわかりやすく学べますね!
小学生低学年の子供達や、特別支援学級のお子さんでも理解しやすい内容ですので、ぜひ見てみてください。
ふわふわ言葉とちくちく言葉をNHKで学ぼう!ざわざわ森のがんこちゃんでも
NHKの「ざわざわ森のがんこちゃん」は、幼児~小学2年生を対象とした、楽しく道徳を学べる番組です。
「いじめ」「いのち」「情報モラル」について考えるテーマを重点的に盛り込んだお話になっています。
人類滅亡後の地球を舞台にしたお話で、主人公は新世代恐竜の子供である小学1年生のがんこちゃん。
明るく楽しい仲間と日常の騒動を通して大切なことを教えてくれます。
ちなみに、NHK公式ホームページでは、先生向けにこの動画を使って学べる教材・資料が提供されています。
ワークシート:コピーして使うことができて、理解を深めるのに便利です。
「そのとき○○はどんな気持ちだったでしょうか?」「自分にはこんな特徴があると思ったことはありますか?」などといった動画に関係する質問があり、書き込めるようになっています。
参考資料:この動画のねらいや学習の展開例・指導上の留意点がまとめられています。
重要シーン:動画の重要なシーンが静止画としてPDFにまとめられています。
それではさっそく「ざわざわ森のがんこちゃん」の中で、チクチク言葉とふわふわ言葉に関係する番組をご紹介しますね!!
【えほんシリーズ9】くいしんぼうとおかしの家
引用:NHK for School
友達と仲良くし、助け合う大切さが学べるお話です。
ギャオを仲間はずれにしたケロたちは本の世界に迷い込んでしまいます。そこでキノコの魔女につかまってしまいますが、そのとき助けにきたのは…。
「あっちいってよ」「じゃますんな」などのチクチク言葉と、そのあとに和解して「ありがとう」「一緒にいきましょう」などのふわふわ言葉が出てきます。
がんこちゃんのお話の中でも、チクチク言葉とふわふわ言葉が特に分かりやすく学べるストーリーです。
この動画が今すぐ見られるNHK公式ホームページはこちら⇒くいしんぼうとおかしの家
【ずるい?ずるくない?】
引用:NHK for School
こちらも友達と仲良くし、助け合う大切さが学べるお話です。
がんこ、バンバン、ピロの3人は木の実を取りにいきました。その木は掛ける言葉によって美味しい実がなったり、トゲのある実が落ちてきたりする不思議な木…。
「さいこー!」「すごい」「かっこいい」などのふわふわ言葉を言うと実がなり、「単純だなあ」などバカにしたように言うと木が怒ってトゲの実が落ちてきます。
その後、木の実を取る競争や木の実を分け合う場面もあり、必要なものの数は人それぞれ違うということも学んでいきます。
そこでは「ありがとう」というふわふわ言葉も出てきます。
木がチクチク言葉とふわふわ言葉を判断して木の実に反映するので、小さな子でも分かりやすいですね。
この動画が今すぐ見られるNHK公式ホームページはこちら⇒ずるい?ずるくない?
【バンバンのにがてなこと】
引用:NHK for School
こちらは自分の特徴に気付き、誰でも苦手や得意があることを学べるお話です。
ピロはいくらがんばっても笛が上手に吹けません。一方、友達のバンバンはぜんぜん練習しなくても上手に吹けるので羨ましく思いますが、バンバンにも苦手なことがありました。
笛がうまく吹けないピロに「へたくそだもんな」と悪気なくチクチク言葉をかける場面、バンバンの絵を「なにその絵~」と周りの子がからかう場面が出てきます。
「がんばれば上手になるからね」「一緒に練習しましょう」「バンバンの絵、ぼくは好き」など、ふわふわ言葉もたくさん使われています。
「がんばれ」という励ましの言葉が、必ずしも相手にとってうれしい言葉ではないこともテーマになっていて、さまざまな学びがありそうです。
今すぐ動画が見られるNHK公式ホームページはこちら⇒バンバンのにがてなこと
NHKには言葉の大切さを学べる動画がいっぱい
今回ご紹介した動画の他にも、NHK for Schoolでは道徳を学べる動画がたくさん公開されています。
ホームページを見てみると教科・学年から番組を絞り込むことができて、放送時間やあらすじを確認することもできますよ。
今回は幼児から低学年向けの動画をご紹介しましたが、小学3年生以上には「もやモ屋」「ココロ部!」「時々迷々」などの番組もおすすめです。
どれも子供達が自分の心で感じ自分なりの答えを考えたり、話し合ったりするのにぴったりな動画で、チクチク言葉とふわふわ言葉にも関係している内容のものも多くあります。
ぜひホームページからお子さんに合った動画を選んで見てみてくださいね。
まとめ
- チクチク言葉とふわふわ言葉を学べるNHKの番組はNHK for Schoolの「スマイル!」や「ざわざわ森のがんこちゃん」
- NHK公式ホームページでは、先生向けにこの動画を使って学べる教材・資料が提供されていて、学習に取り入れるのに便利
- 小学3年生以上には「もやモ屋」「ココロ部!」「時々迷々」などの番組もおすすめ
今回紹介した動画は、どれもチクチク言葉とふわふわ言葉がたくさん出てきて、友達と仲良くすることや言葉の大切さが学べます。
NHKの動画なので子供が理解しやすいようよく考えて作られていて、一方で親や先生としても指導しやすい工夫がされているのがありがたいですね!
ぜひ活用して子供達からチクチク言葉を無くし、ふわふわ言葉を自然と言い合える環境をめざしていきましょう。